『きらめき算数脳』は中学受験塾として有名なSAPIXが手掛けている問題集です。パズル的な要素もあり、小学生の子どもが楽しみながら思考力を鍛えることのできる問題が多数収録されています。
カラーイラストや親しみやすいキャラクターなど、子どもたちのやる気を引き出すような工夫が満載です。算数が得意な子が夢中になるのはもちろん、算数が苦手な子でもこの問題集は楽しい、と感じることが少なくありません。「さすがSAPIX」と感心させられます。
今回はこの『きらめき算数脳』の内容や使用方法・期間について紹介したいと思います。
内容
1回分は見開き2ページで完結するように構成されています。中を開いてみるとオールカラーで絵や図が多く、ぱっと見た感じでは問題集には見えません。パズルのようにも見えるのですが、どの問題も良く練られています。やってみればすぐに読解力と論理的思考力が要求される問題ばかりだということが分かるはずです。
難易度
難易度は☆の数で「☆」「☆☆」「☆☆☆」の3段階に分けられています。「☆☆☆」レベルの問題になると、算数が得意な子どもでも苦戦するかもしれません。
対象学年
現在出版されているのは以下の計6冊です。
- 入学準備~小1: 『きらめき算数脳 入学準備~小学1年生 かず・りょう』・『きらめき算数脳 入学準備~小学1年生 ずけい・いち』
- 小1~小2:『きらめき算数脳 小学1・2年生』
- 小2~小3:『きらめき算数脳 小学2・3年生』
- 小3~小4:『きらめき算数脳 小学3・4年生』
- 小4~小5:『きらめき算数脳 小学4・5年生』
利用法・期間
別冊解答は切り離して保護者の方が保管しておきましょう。難しい問題でもすぐに答えを見ず、うんうん唸りながら考えることで思考力を鍛えることができますし、考え続けるための知的体力も身につけられます。
他の問題集の場合は復習のためコピーして取り組むことを推奨しているのですが、『きらめき算数脳』に関してはそのまま書き込んでしまっても大丈夫です。
使用する前に各学年の基本的な学習内容は終えておくとスムーズに取り組むことができます。例えば『きらめき算数脳 小学1・2年生』の場合、小学校1年生の学習内容を終えている子どもであれば挑戦可能でしょう(「☆☆☆」に苦戦する可能性はあります)。他の問題集と並行して週に3~4問ペースで進め、2か月程度で終わらせることを目安にするといいと思います。
使用する際の注意
ここまで述べてきたように、思考力・読解力を鍛えるための問題集としては素晴らしい『きらめき算数脳』ですが、一つ注意していただきたい点があります。それは、保護者の方にとっても頭を捻らないと子どもに説明できないような問題が多く、教えるのに苦労する可能性がある、という点です。
難しい問題の場合、単に子どもに解説を読ませるだけではちんぷんかんぷんのままで終わる可能性もあります。そういうときは、保護者の方が解法のポイントを理解した上で、噛み砕いて説明してあげる必要があるでしょう。
まとめ
今回は子どもの思考力強化に最適の問題集『きらめき算数脳』をご紹介しました。
『きらめき算数脳』のような問題集に取り組んでいると、算数で必要なのは公式を丸暗記してそこに数字を当てはめていく作業ではなく、読解力と論理的思考力だということが実感できると思います。
中学受験を考えているご家庭はもちろんですが、そうでないご家庭でも思考力の強化に最適です。楽しみながら取り組んでみてはいかがでしょうか。