『速読英単語』は多読教材として活用しよう

速読英単語の活用法 英語参考書

世の中には数多くの英単語帳が出回っていますが、その中でも定番の英単語帳の1つとして『速読英単語』(以下「速単」といいます)の名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。長文の中で出てきた新出単語が後ろにまとめられており、文章を読みながら単語を覚えていくという語彙増強の理想的な方法の実現するための単語帳です。

もちろんそのまま単語帳として使っても良いのですが、実は多読教材として利用した方がより効果的語彙増強は別の単語帳で行い、それと並行して速単で多読に取り組んでもらうというスタイルを取っています。

知的好奇心を刺激される長文が多く取り上げられており、大学生・社会人が読んでも楽しみながら学習できるでしょう。様々なトピックに触れることができるので、初見の英文を読む際に重要となる背景知識の習得も期待できます。

以前はCDが別売りになっていたのですが、近年の改訂で音声無料ダウンロード付きの版が出版されるようになりました。2022年10月時点では、『中学版 速読英単語』・『速読英単語 入門編』・『速読英単語 必修編』が音声無料ダウンロード付きで出版されています。音声の問題も解消された以上、速単シリーズを多読教材として使わない理由は見当たりません。

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『中学版 速読英単語』

まずは中学版の速読英単語です。高校入試用に作られたものなので、中学レベルの語彙や英文法を習得した人であれば問題なく読み進められるでしょう。

最初は短い文章が、先に進むにつれて長くなり、内容も濃くなっていくため、中学レベルの英単語を復習しながら楽しく読み進められると思います。英検3級レベルの人が取り組むのに適した内容です。

『速読英単語 入門編』

高校生用の速単は入門編必修編上級編の3段階に分かれており、この入門編は速単の最初の一歩となる本です。中学の復習を行いつつ、大学受験を見据えて高1レベルの単語力・読解力を身につけるためのもの、という位置づけでしょうか。

中学レベル+αの語彙・文法知識が身についていれば多読用教材として利用できます。英語が得意な中学生であれば、高校受験の準備のために使っても良いでしょう。英検3級~準2級レベルの人が読むのに適しています。

『速読英単語 必修編』

必修編を多読用教材として活用する場合、事前に高校で学習する基本的な語彙と文法を習得しておきましょう。大学受験用の文法問題で時折見かける、重箱の隅をつつくような文法知識は必要はありません。必修編までの英単語と、未知の単語を文脈から推測する力がしっかり身についていれば、中堅大学の長文は問題なく読みこなせるでしょう。英検準2級~2級レベルの人が取り組むのに適した内容です。

レベル別に全部で70の英文が収録されています。1つ1つの英文の単語数は70~250words程度ですから、電車に乗っている間隙間時間に気軽に読むことが可能です。

英文解説や解説動画もついているので、読んでいて難しいと感じたらそちらを参照するといいでしょう。知的好奇心を刺激する英文が幅広い分野から集められており、読んでいて飽きないと思います。繰り返し読むに値する英文ばかりです。

『速読英熟語』

速読英単語の姉妹編に当たるのがこの『速読英熟語』です。その名の通り、速単のコンセプトはそのままに、長文の中で重要熟語や構文を一通り学習できるようになっています。

50の長文に加えて、その他の重要熟語・構文例文で紹介されています。長文の単語数は平均して200words程度ですから、必修編や上級編同様、隙間時間に読むことが可能です。必修編を読み終えた後は、こちらと上級編を並行して読み進めるといいと思います。

『速読英単語 上級編』

必修編から一歩進んで東大・京大・早慶上智などの難関大学志望の生徒向けに作られたのが、この『速単上級編』です。

1つ1つの英文の単語数は130~270wordsと、必修編と大差ありませんが、英文の内容は一気に高度になります。このレベルの英文をすらすら読みこなせるようになれば、難関大学の英文も怖くありません

知的好奇心をそそられるような読み応えのある英文ばかりですから、繰り返し読んでじっくり味わうといいでしょう。アカデミックな内容の英文が多く、英検準1級に挑戦しようと思っている方にも最適です。

『話題別英単語リンガメタリカ』

上級編まで終わってさらに上を目指したい方、難関大学を受験予定の人には『リンガメタリカ』がおすすめです。2006年発売と少し古い本なのですが、今でも難関大学や英検準1級・1級で扱われるトピックが多く含まれており、多読と同時に様々な背景知識を身につけることができます。初見の英文に対する対応力を養うこともできるでしょう。

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